筋トレは朝と夕方、どちらがいい?36人の実験が教えてくれたこと
朝の運動と夕方の運動を6週間比べた実験では、どちらも体力や筋肉の指標がよくなり、時間帯による差ははっきりしませんでした。運動の時刻を悩むときは、続けやすさを大切にできそうです。
研究で何を比べたの?
The impact of the time of day on muscle and metabolic responses to resistance exercise in healthy adults: A randomised controlled trial(健康な成人の筋肉・代謝反応に筋トレの時刻が与える影響:ランダム化比較試験)
著者はAnas Dighriri、Hannah Lithgow、Brendan Gabriel、Mazin Altuwrqi、Emma Dunning、Lynsey Johnston、James G. Boyle、Greig Logan、Stuart R. Grayです。査読済み論文として *Experimental Physiology* に掲載され、2025年11月13日にオンライン公開、2026年3月に誌面掲載されました。 原著・DOI
研究には健康な成人36人が参加しました。平均年齢は30歳です。参加者を、運動しないグループ、朝に筋トレするグループ、夕方に筋トレするグループに分けました。運動グループは、8種類の筋トレを週3回、6週間続けました。
研究チームは、血糖値を調整する力、太ももの筋肉の厚さ、脚を伸ばす力などを前後で測りました。朝・夕どちらのグループも、筋肉の厚さや脚の力、インスリン感受性が改善しました。インスリン感受性は、血糖を調整するホルモン「インスリン」が体の中で働きやすいかを示す目安です。朝と夕方で効果に明確な差は見つかりませんでした。
どこまで分かったの?
運動する時間帯を無作為に分けて比べた、人を対象にした実験です。この6週間の筋トレでは、朝と夕方のどちらでも改善が見られ、時間帯による差は明確になりませんでした。
参加者は36人で、平均年齢は30歳でした。真紀の年代や、糖尿病・睡眠の悩みがある人にも同じ結果が出るかは、この研究だけでは判断できません。朝と夕方が完全に同じと証明した試験でもありません。人数や期間を増やした追試が必要です。原著全文は閲覧できず、PubMedの掲載情報と要旨を確認しています。
自分に合う時間を選ぶ
朝のほうが予定に組み込みやすい人もいれば、仕事の後に体を動かすほうが合う人もいます。この研究からは、筋トレを始めるときに「朝が正解」と決めつけず、続けやすい時間帯を選ぶヒントが得られます。
まずは2週間、運動した時刻と、実際に運動できた日数を記録してみましょう。続けやすい時間が見えてきます。ここでの記録方法は、研究で比較された手順ではなく、自分に合う時間を探すための提案です。
体内時計との関係
体内時計は、眠気や体温、ホルモンの変化をおよそ1日のリズムに整える体の仕組みです。運動の時刻が体に影響する可能性は研究されていますが、今回の試験では朝夕の筋トレで大きな差は確認されませんでした。
今後は、年齢、運動経験、睡眠の時刻、食事、病気の有無によって結果が変わるかを調べる必要があります。運動を続けるための予定づくりにも、体内時計の研究が役立つかもしれません。
朝か夕方かで迷ったら、まず自分が続けやすい時間に始めてみましょう。